minto.通信
2017年10月07日

"生きる力"インタビュー

#1挫折は昨日に置いていく"明日は新しい日"

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内向的と通知表に書かれた小学生時代
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「目立つこと」への気持ちの変化
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「目立つこと」は、唯一無二の自分を伝えること
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自分の個性「天然力」が愛される理由に
生きる力インタビューは、第1回目にインタビューをさせていただいた巻誠一郎選手が設立した「YOUR ACTION KUMAMOTO」とコラボした連載になっています。
様々な著名人の方に、「生きる力」をテーマにインタビューをしています。

今回はお笑いコンビ「キャイ~ン」として、また絵画や音楽という芸術的なフィールドでの活動も注目されているウド鈴木さんにインタビューをさせていただきました。屈託のない笑顔と、チャーミングなキャラクターで幅広い世代に愛され続けているウドさん。長きにわたり人気を博しているウドさんから、「生きる力」のお話を伺っていきます。

内向的と通知表に書かれた小学生時代

今の僕のキャラクターからは想像がつかないかもしれないですが、小学生時代は、通知表で「内向的で発言が少なく、消極的で協調性もない。何を考えているかわからない」というように先生から評価されていたんです。小学5年生のときは、一学期、二学期、三学期とそれが一年通してずっと続きました。父親がさすがに見かねたのか、三学期の終わりに通知表を見ながら「お前一体何者なんだ?」っていう質問をぶつけてきました。それに対して僕も「知らないよ、一生懸命生きてるだけだよ」って。当時は集団生活において僕がしたいことや考えていることとか、周りの人はわからなかったんでしょうね。

ただ、集団生活が苦手だったものの、小学生ながら自分のことを理解してほしくて、存在をアピールしたくて、校内の図画工作や書道のコンクールで賞をもらえるように必死で頑張りました。賞をもらえたら、名前がでて、外に貼り出されてみんなに見てもらえるし、すごく嬉しいんですよね。自分を言葉でアピールするのは難しかったので、考えた結果、こういう術で自分という存在を伝えていました。

「目立つこと」への気持ちの変化

人前に出ることだったり、目立つこと、やること、人を喜ばせる姿っていうのが本当にまぶしい、素敵だって感じたのは小学5年生の時でした。
学年のお楽しみ会で出し物をしなくちゃいけなくて、僕は紙芝居をやったのですが、それが本当にウケなくて。今でも覚えていますが、空気が張り詰めていて、シンとした教室で自分の話し声と、自分が紙をめくっていく、その音だけが響いているような状況でした。辛い時間でしたけど、なんとか終わらせて席に戻ったんです。次の出番の友達が、母親から借りたのであろうドレスにばっちりメイクをして、カツラをかぶって、当時大ヒットしていた八代亜紀さんの「雨の慕情」という歌を唄いながら、客席の中を練り歩き、「雨 、雨、降れ、降れ、もっと降れ♪」というサビのところで、キャンディの飴を文字通り客席にまいて、アメを降らせたんです!自分が全然ウケなかったこともあって、余計にその友達が心底羨ましかったし、人前に立つことや、それで人に喜んでもらうことって、こういうことなんだなって思い知らされました。

「目立つこと」は、唯一無二の自分を伝えること

中学一年生の時に、あるクラスで、男子が女子の胸にタッチして、女の子が「いや〜ん」とリアクションする、今でも信じられない謎のエッチな遊びが流行ったんです!
私も思春期のはじまりでご多分に漏れず、そのクラスの一番胸の大きい女の子のところに行って、恐る恐るタッチをさせていただこうとしましたら、その女の子に「おまえは さわんじゃねえよ!このやろう!」と、激怒され追い返されました。すごくショックでした。
その時私は、自分だけはタッチできない!触っちゃいけないんだ!という世の中の格差社会を感じたんです。
それ以来、「人間は決して平等ではない!」「ひとつとして同じものはない!」「他人との差を個性として生かすには・・」と考え始めました。
同時に、自分の個性を伝えるということ、そして「幅広く受け入れてもらう=モテる」にはどうすればいいのかっていうことを考え始めたきっかけになりました。自分を知ってほしい、とにかく目立ちたいっていう気持ちが湧いてきて、校内の学園祭で歌ったり、観客のまえで友人とコントやプロレスをしたりするようになりました。

単純な話なんですけど、僕も当時好きな子がいて、でも普通にしていても話せなくて。ただその子の前で騒ぐと、見てくれて話しかけてもらえたりするんですよ。それが嬉しくて。とにかく自分を知ってもらわなきゃ、意識してもらわなきゃって思っていました。これが芸人を目指し始めたきっかけでもあります。

自分の個性「天然力」が愛される理由に

自覚的にやっていないこと、自分が気付いていないことで、自分を認めてくれたり受け入れてもらえることがあるんだなっていうことも中学の頃に気づきました。

僕は、中学生になったら違う人生が待っていて、自分は中学になったら変われるって心の底から思っていたんです。消極的で、浮いている自分から絶対変わるんだ!って。

そんな訳で、中学校の入学式の前日に剃り込みをいれたんです。みんなびっくりしていましたけど、違う人生を歩みたいっていう決心の表れだったんです。そしたら案の定入学式のあと、当時一番怖かった3年生の先輩から呼び出されて。ものすごい剣幕で名前を聞かれたりしたんですけど、当時の僕はあまりにもビビってしまい、緊張しすぎて、直立不動の気をつけ状態から、知らないうちに手が外側に反り返っちゃったんです!その姿を見て先輩に「おまえはペンギンか!?」と、ツッコまれたのですが、ますます緊張して、「自分はペンギンではありません!ニンゲンです!」と、必死に弁明したその手がますますペンギンになってしまい、先輩に「だからその手がペンギンなんだよ!」と、更にツッコまれ、笑われてしまいました。
先輩たちも「おまえはツッパリでも不良でもないのが分かった!もう帰れ!」と、めでたく解放されました。
そしてむしろその日以来、先輩たちが「ペンギン!」って僕のことをすごく気にかけてくれるようになったんです。可愛がってくれて、お古の制服をくれたときなんかは本当に嬉しかったですね。

他にも、当時祖母が和装をやっていた影響もあって、僕はすごく裁縫が得意だったんです。だから制服も結構細かなポイントをアレンジしたり改造したりしていたんですが、友達がそれをみて「かっこいい!」って褒めてくれて。何人かの友達の制服の改造を頼まれたりしました。

こういう自分の無自覚の個性だったり、得意なことを愛してもらえるのは不思議だけど嬉しいなって思いました。

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